初歩から学ぶ英語会話：マイクの友だちと家族：エピソード 115

初歩から学ぶ英語会話（１）

エピソード 115：おじちゃんって、どんな人？

2014/04/11

マイクより：
ルーシーの親戚のおじちゃんとおばちゃん。おばちゃんは、ルーシーがお気に入りのパン職人。でも、おじちゃんは……。

発音のコツ：
文中の人称代名詞 “her” “he” などの /h/音を脱落させて、前の単語に続けて発音すると弱形らしい弱い音になる。
・... not her husband.

・What’s he like?

ポイント：
＊“not + 名詞” 「～は違うよ」「～じゃないよ」
＊一般動詞の “like” 「～が好きです」
＊前置詞の “like” 「～のよう」「～みたい」

語句とルールの説明：
・auntie 「おばちゃん」
“aunt” 「おば」の愛称で、子どもが親しみをこめて「おばちゃん」と呼ぶときによく使う言葉。

・husband 「夫」
ルーシーは “her husband” 「おばちゃんの夫」と言っているが、動画の字幕では、日本語らしい言い方にするために「おじちゃん」と訳してある。

・I like my auntie. 「(私は) おばちゃんのことが好きよ」
この文の “like” は、一般動詞。直後に目的語(ここでは “my auntie”)を置いて「～のことが好きです」という文にする。

・I like my auntie, but not her husband. 「おばちゃんは好き、でもおじちゃんは好きじゃないの」「おばちゃんは好きだけど、おじちゃんはねぇ…」
接続詞の “but” 以下は “not + 名詞” 「～は違うよ」のパターン
このパターンは話し言葉としてよく使う。

通常、“not” は述語動詞を否定して否定文を作る。一般動詞の否定文は以下のような形になる。
（例）I don't like her husband.

しかし、このエピソードでは先に “I like my auntie, ...” と言っているので、後の方では重複を避けて “..., but not her husband.” と付け加えるだけで “..., but I don't like her husband.” と同等の意味を表すことができる。話すときには、文を形成せずに “not + 名詞” だけで、話の流れや前に言ったセリフと関連しながら、否定文と同程度の内容を伝えることができる。

人称代名詞 “her” は、特に強調しない限り弱形で発音するのが基本。また、文中では /h/ の音が脱落したが使われることが多い。したがって、 “not” の後に曖昧母音を入れて発音するだけで “not her” と言ったことになる。

・What's he like? 「おじちゃんって、どんな人？」「彼って、どんな人？」
この文の “he” は、エピソードの中で、ルーシーの親戚の「おじちゃん」を意味している。

What’s = What is の短縮形

この文の “like” は「～みたい」という意味の前置詞
“What’s he like?”「おじちゃんは何みたいですか？」→「おじちゃんって、どんな感じの人」というように、印象や人柄を尋ねる文になる。

人称代名詞の所有格 “he” は、特に強調しない限り弱形で発音するのが基本で、文中では /h/ の音が脱落して /iː/ または /i/ と発音されることが多い。

“前置詞 like + 名詞” 「名詞みたい」というパターンは Mike’s Podcast 36 でも “Like this.” 「これくらい」とか “Like ants.” 「アリさんみたい」というように、何かにたとえて説明するのに使っている。

前置詞の “like” は、be動詞、または一般動詞 “look” “seem” “sound” などとともに文を形成することが多い。
（例文１）He's like a son to me. 「彼は私にとって息子のようなものです」
（例文２）(It) looks like rain. 「ひと雨、降りそうですね」（主語の “It” は省略されることが多い）
（例文３）It seems like a nice computer. 「それはいいコンピュータみたいですね」
（例文４）That sounds like a good idea. 「それはいい考えのようだ」
（例文５）You sound like your mother. 「あなたの声はおかあさんそっくりですね」

・kind of ~「なんだか～、いくぶん～」
後続の単語を修飾するときは、と一語のように発音することが多い。

この言葉は、後続の形容詞を修飾して、修飾する語の意味をぼかしたり、やわらげたりする働きを持っている。

・..., I think.「私の感じではね」「……だなぁと私は、そう思うの」
誰もが同意してくれるわけではないけれど、少なくとも自分の感覚ではそう思うと、控えめに、あるいは自信なさそうに、自分の意見のあとに “..., I think.” とつけ加える。

このエピソードでは、おじさんの人柄について尋ねられたルーシーが「なんだか意地悪な感じ、少なくとも私の感じではね」と、おじさんに対する自分の判断を控えめに述べている。

MH より：
日本語を話すときには、「私は」「あなたの」「彼に」などの人称代名詞を省略することが多くなります。それは、状況や話の流れから誰のことを言っているのかわかるので、省略するのです。日本語で人称代名詞を省略しないのは、その代名詞を強調したいときくらいで、通常は省略します。

英語を話すときは、特に強調しない人称代名詞であっても、省略しないことが多くなります。しかし、それらの代名詞を省略したとしても、状況や話の流れから、誰のことを言っているのかわかる場合がほとんどです。そこで、言わなくてもわかる代名詞を、短く弱い音で発音します。特に、弱い母音で始まる代名詞は、前の単語の子音にくっついて発音されることが多くなります。

文中で、人称代名詞の /h/音が脱落するのは、その方が直前の子音に続けやすくなり、発音が楽になるためだと思われます。文頭の人称代名詞では、/h/音が脱落することはありません。
（例文１）What’s he doing these days? （文中の “he” の /h/音は脱落することが多い）

（例文２）He always speaks small. （文頭の “He” の /h/音は脱落しない）

（例文１）のような文中では、/h/音を脱落させて直前の子音につけて言う方が確実に弱形の “he /hi/” を発音できます。/h/音を入れたままで発音しようとすると、息が強く出て “he ” と強形で発音してしまいそうになります。このことからもわかるように、弱形は /h/音を脱落させるほうが発音しやすいと言えます。

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