4. May I have your name, please?
2009/11/03
初対面のときに"What's your name?"と質問することはないが、日常生活において、名前を尋ねなければならないことはある。そういうときは、どういう表現を使うのか?
受け付けなどの際に名前を尋ねるときには、“May I have your name, please?”という表現をよく使う。それほど丁重な感じはしないが、失礼な感じのしない “Your name, please?”という表現もよく聞く。
電話口では“May I ask who's calling, please?”「どちら様でしょうか」と尋ねることもある。もっとも、名乗らずに電話してくる相手は、いたずら電話など失礼なこともあるので、その場合は、こちらからの怒りを込めて “Who's this?”と尋ねる。
英語で名前ひとつ聞くのも難しいと思うかもしれないが、日本語でもそれぞれの場面で使っている表現や口調は異なる。母国語なら、そうした使い分け を無意識のうちにしているのである。日本語でそれらの使い分けができないレベルの人がどの程度の仕事をできるか想像してみよう。仕事ができるレベルの言語コミュニケーションの技能を獲得したいなら、そうした使い分けができるように学ぶべきではないだろうか? どんな言語を使おうと、コミュニケーション能力には社会性が含まれている。
スタート地点から目的を決め、それに向かってまっすぐ進むと最短距離ですむ。寄り道や回り道にはそれなりに楽しいこともあるかもしれないが、迷い道に入り込んで目的地に到達しないのでは後悔することになる。自分では頑張って進んだつもりなのに、実は遠回りさせられていて、実際にはあまり進歩していないというのも困りものである。
こういう状況で使うのだと信じて覚えた表現が、 実際には使えないことが判明すると、正しい表現をさがし出し、覚え直していかなければならない。誤った表現が口をついて出てくるように練習した時間は何だったのだろうか? そういう事態に直面する度に最初から、なぜ正しい表現を教えてもらえなかったのかと思うのである。
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